リストラ面談は誠実な姿勢で臨んでいたらだめ! リストラ宣告第4のウソ

前回は『やめません』は得策ではない、とお話ししました。
今回はやめるにせよ、やめないにせよ、自分の立場を有利にする作戦についてお
話しします。

会社が恐れていることを逆手にとります。
人事担当が監察のために同席する、ということをこのリストラシリーズの最初で
書きました。

では何を監察するのでしょうか。


『つ、つまりどういうことでしょうか』

『まあつまりというか。もっといい道が君にはあると思ってな』

『そんなことを言って、部の業績がわるいのは部長のせいでしょうが。』

『なにぃ!お前のような社員がいるからだめなんだ!』

『あなたが責任をとるべきでしょう』

『言わせておけば!お前なんかやめてしまえ!』

『それはやめろ、つまり解雇するってことですか?』

『当たり前だ!』


こんなにうまくいくかどうかわかりませんが、
要はやめさせる、解雇するということを言わせて、しっかり確認をとるのです。

これが人事側でもっとも恐れる事態です。こういうシーンが起きてしまうことを
防ぐために、まもともな会社ならば必ず人事が原則として同席します。

若い管理職やベンチャー企業の中でもまだいいかげんな管理体制にある会社などは
こういったことを知らない会社も多くあります。

私が以前在籍した100名くらいのIT企業では管理部長がパワーハラスメントの嵐でしたが、
多くの人はどう対抗していいのかわからずに黙って退職していました。

誰も教えてくれることはないと思いますが、自分の身を守る知識は自分の力でしっかりと
身につけておく必要があります。

さて、ではこの後どうするか。

例えば、管理職でいるならば、解雇である、という言葉を引き出した上で、
『では私なりに考えてみて、管理職ユニオンなどの機関に相談させてもらうつもりです』

と言っておきます。

会社は労働者側が公的機関に訴えるとは思っていませんし、現実感のある話としては聞きません。
しかしいろいろな労働団体に相談されて、騒がれることをいやがることは少なくありません。

すべてのケースでこれが当てはまるわけではありませんが、しっかりした会社であればあるほど
効果があります。


またこの場合、この上司だけでなく、会社が開きなおるかもしれません。
そしたら本当に相談してみてもよいでしょう。

そして、こういう発言を交渉材料に使い、内心では退職前提に退職に関する条件を引き上げたり、
あえて残りたいという意思ならば、その材料に使えばよいのです。


注意点は
あくまで冷静に
罵詈雑言などは言わない
人事に話を引き取らせない

そして”解雇である”という言葉を引き出し、確認をとる。

これがリストラ面談に臨む時に忘れてはいけないポイントです。

なかなかそんなことは話せないし・・。

周りにアドバイスを求めると、
「弁護士は費用がかかるから労基署の相談窓口に電話したら?」
ふんふんなるほど。と携帯電話を手に取る前にちょっと待ってください。

電話するのはかまいませんが、なんの解決にもならないですよ、きっと。

そこには常識のウソがあるからです。これはまた次回。