退職理由と転職理由は違うの?

前回は職務経歴書で一番はじめに見られるのはどこか?という点にスポットを当てて、そのポイントをお伝えしました。

自分なりに整理することはできたでしょうか?
さて、では今回は次に採用側が確認しにいく退職理由、転職理由についてお伝えします。


退職理由と転職理由は違うの?

世の中的にこの2つを区別して使うことはあまりありません。
しかし、ここでは言葉の本質的な意味に着目し、あえて分けて説明をします。
まずWEB上で掲載されている転職理由と書かれているものを例にとると

エンジニアの転職理由のトップは、「会社からの評価や給与が上がらない。あるいは下が
った」が、53%(複数回答)と最も多い。2位は「会社や業界の将来に不安を感じた」
(40.2%)、「休日 数、残業、勤務時間への不満」「会社の人間関係に不満を感じ・・・
リクナビNEXTのTECH総研から引用]

さて、ではここでひとつ質問です。

「あなたの転職理由はなんですか?」

と言われた時に、上記のような理由をちゃんと面接担当に対して話せるでしょうか?

いや、こんな理由を話したら間違いなく話したことがマイナスイメージに働くこと請け合いです。
特に転職回数を重ねていたら、
君は2社も3社も経験しているのに何で判断してるの?
という感想をもたれたりします。

これはあくまで現在の会社をやめる(またはやめると決意した)理由でしかありません。
つまり退職理由です。
そこから次の、今まさに受けようとしている会社へ移る理由はここから伝わってきません。
いや、もし上記のような理由だけが本音だとしたならば、むしろ転職は思いとどまるか、
転職するにしてもキャリアアップは諦めたほうがよいと思われます。

なんで(前向きに)次へいくのか?

これが転職理由です。

だとすると、職務経歴書には当然のことながら、まず退職理由と書くのではなく、転職理由
と書いたほうがよいのです。

じゃあ、そこには退職理由と転職理由の両方を正直に書いたほうがいいのか?

という質問になりますが、ここは少し考えてください。
あくまでウソを書くことはしませんが、タイトルに沿うことを書けばいいのです。
つまり退職理由を書いて
「いやあ、給料がなかなかあがらなくて・・」
なんて話しをするのではなく、前向きに考えた理由を書くことが大切です。

例をあげて説明しましょう。

転職理由:会社が倒産してしまい、早期退職制度を活用して退職

これはいただけません。会社が倒産してしまい、なんて不幸を書くことで
やむを得なさや転職のうしろめたさが自分のせいではないことをアピールしたいのでしょうか。
してしまい・・・なんて部分にそんな気持ちがよく現れています。
それにここには会社をやめた理由、退職理由しか書かれていません。
仮に倒産に伴ってあわててリクナビやエンジャパンあたりからの紹介を受けた案件だったとしても
その会社を受ける理由を真剣に考えて転職理由として記載すべきなのです。

転職理由:これまでの営業の経験を活かして、より新規顧客開拓という領域で力を発揮したいと
     考えて転職を決意

この方がまだましです。
「具体的などんなご経験が新規顧客開拓の領域で仕事をしたいというところにつながるのですか?」
と、自分が話したい方向へと話を誘導することも可能になるでしょう。

さて、この転職理由、職務経歴書全体の印象は前回解説した項目とあわせて印象の8割を決めてしまう
といっても言い過ぎではありません。

そこで、機会をみつけてWEB上で職務経歴書に転職理由をどう書くかについてアドバイスを行って
みたいと思います。
もし今転職理由で悩んでいらっしゃる方でアドバイスを受けてみようかなと思っていらっしゃる方が
いらっしゃいましたら、コメント欄に退職理由、転職理由や現在の業種、職種、転職を希望されて
いる業種、職種、その他現在の状況などを書いて頂けたらと思います。

コメントは承認制になっており、コメント欄の受付も数日でクローズしますので、全員の方の分を
ご紹介できるわけではないと思いますし、コメントとしても掲載せず、内容だけご紹介する場合も
あるかとは思いますが、ご興味がありましたら書いてみて頂けたらと思います。