転職回数が多い人のキャリアップ、私はココが不安!

前回は退職理由と転職理由の違いについて詳しくご紹介しました。
今回は、最近寄せられた質問をいくつか取り上げてご紹介します。

転職用の職務経歴書に退職理由は書くべきでしょうか?

これは前回の退職理由と転職理由のことについてご説明した際にお伝えしましたが、
職務経歴書に書くこととして
転職理由は必ず書く
退職理由は転職理由とつながりがある理由ならば書く

というように考えてください。
本音はともかく、書き方としては
給料が安いため退職し、自分のキャリアが活かせそうな会社に行きたいと思って転職、はだめだめということですね。

一身上の都合で、というのは転職理由としてアリでしょうか?
なし、です。
まず一身上の都合は退職に関する記述であって、転職理由ではないことをしっかりとご認識ください。
また一身上の理由というのは、何も述べていないのと同じです。
転職理由を聞きたい、という採用側にとって、「それは教えないよ!」というならそもそも書かないほうがましです。
したがって、キャリアアップを目指す転職ならば、こんな言葉を転職理由にしてはいけません。

履歴書に転職理由は収入アップのため、と書いていいのでしょうか?
きれいごとを言うつもりは全くありませんが、収入というのは仕事の結果ついてくるものです。
もしこれを言いたいならば、
書類にはどんな仕事でどのように結果を出していくのかがイメージできるように書いた上で、
口頭で伝えてください。

しかし、現実的に採用側がこの理由を言って歓迎することがあるのは、事業立ち上げやノルマ営業などの
限られた場合で、しかもそこから収入増のモチベーションを第一に考えないとなかなか頑張りきれないような
仕事であることが多くなると思います。


27歳ですが転職回数は何回までが適切ですか?
27歳という年齢でご質問いただくことが多いのであえて今回掲載いたしました。

結論からいくとこの判断をするまえにいくつかやって頂きたいことがあります。
まず受けようとしている会社の在籍年数や平均年齢などを調べて、
転職回数が多いことについて受け入れられそうな会社かどうかを確認する必要があります。

次にこれまで社会人になってからの会社の在籍期間が1年未満の職歴が複数ある場合は、
転職回数が2回であっても相当厳しいと思われます。
実感値としては、3回くらいまでがぎりぎりのラインではないかと思われます。
書類では納得性がある転職理由になっていないと、確実に不利に働きますので、面接に持ち込めるような表現の工夫が必要です。このとき、3回の転職は目標に向かったステップアップで、しっかりスキル能力が向上し、成長していることが説明でき、相手もそれを感じることができることが必要です。
3回ということは在籍4社。各社1年在籍した計算です。
また、繰り返しになりますが、1年毎に変わる理由には嘘はなく、人間関係のトラブルというような後ろ向きな理由ではなく、前向きなだけではない具体性をもった転職理由まで述べられないと厳しいと思われます。

派遣社員から正社員採用の会社を目指したいのですが、社数のカウントはどうしたら?

派遣の場合、派遣元の会社にいて何社に派遣され、それが超有名企業であっても在籍中は1社のカウントです。
ただ職務経歴書で派遣先の社名や経験をうまくアピールすることは可能だと思われますので、どんなことをしてきたのかはちゃんと書くようにしましょう。


学歴は転職に関係ありますか?
これは経験年数と相手先で判断できます。
まだ20代で経験が浅いという見られ方をする場合、学歴はある程度関係する可能性があります。
ベンチャー企業から一歩抜けた上場企業などでは特にその傾向が見受けられます。

しかし、30代半ばになりますと、むしろ何を経験しどんな結果出してきたか、ということになります。
学歴は関係しなくなることが増えます。多くの会社ではお勉強ばかりで実戦経験がない人をキャリア採用ではとりません。
一方で矛盾するようですが、金融機関や教育関連企業では学歴が重視されることがあります。

どんなポジショニングでどんな会社を受けるのか、で比較的推測できるはずですから
まずは情報収集してみましょう。