パワハラ?セクハラ?女性事務職の退職トラブルレポート

career1102010-05-12



以前営業事務職から総務系の仕事へ転職した女性をサポートした時にこんなこと
がありました。

めでたく内定し、上司にひと月後の退職の意志を伝えると、

「なに?それはだめだ。お前は俺の構想に入っている」
「構想?」
「これからいろいろやっていこうと思っていたんだ。期待もしてるし」

「いえ。でも次の転職先決まってますし」

「親にはちゃんと相談したのか?俺がちゃんとここにいるようにと話してやるよ」

「いえ。結構です。困ります、そんなこと。」

「じゃあ二三年後になるかもしれんが、俺が転勤するまではいてくれ」
「それは無理です。」

〜しばらく沈黙したあと
「・・じゃあ最後までちゃんとやれよ。急な話しなんだから有休なんてとらない
よな?」
「今度二人で飲みにいくぞ。必ずつきあえ」

なんだか適法かどうかを考えると、もう呆れるしかありませんでした。
極端な例をケースでつくったみたいですが本当の話しです。

普通に考えると、違法のニオイがいろんなところからします。
しかし、退職についてのトラブルはこういったものが本当に多いのが実状です。


「退職願の日付は書き直さないといけないのでしょうか」

もはや混乱のあまり、本質ではない部分が気になり、頭を抱えて相談されました。

そこで大きくは次のような三つのポイントをアドバイスしました。


退職願は今と同じものを受け取るまで毎日出すこと
どんな嫌がらせがあるかもしれないので、飲み会、食事の類は誘われても一切断ること
やりとりは時刻、内容まで記録しておくこと

受け取らない書類を受け取ってもらう方法はいくつかあるのですが、事をできるだけ荒立てたくないということでしたので、いざという時のために備えだけをすることにしました。

一応内容証明による退職願の送付準備はしてもらいました。
受け取り拒否の時に使う手段のひとつです。
しかし、この方法は幸いにも使うことはなく、それから一週間上記のような提出を続け、ようやく上司は書類を受け取りました。

なんとか進捗までは漕ぎ着けたものの、「退職しても仕事のことで質問がある場
合はみんなに電話させるから昼間出られるようにしておけ」とかとにかく常識を
逸脱する上司の発言の数々でした。

トラブルはつきものですが、心情的に事を荒立てたくない場合が圧倒的に多いとは思います。

法的には・・だからはっきりと言った方がいい、というのはわかっていてもなかなかできません。

今回のアドバイスは決して適切な措置というわけではありませんが、ブログには書ききれない人間関係など、彼女を取り巻く社内の状況を考えると、なかなかよく言われる法的手段や、強硬手段をとることは難しいと考えました。
今回状況に応じて最低限トラブルを回避する対応はして置く必要があると感じましたが、パワハラ、セクハラを含むようなトラブルは慎重に対応する必要があると改めて感じました。